公益財団法人東洋療法研修試験財団
理事長 奈良信雄
当財団は、「あん摩マッサージ指圧師」「はり師」「きゅう師」の資質向上を図ることを目的とした昭和63年(1988年)の法改正を受け、当時の関係7団体 (社団法人 日本鍼灸師会、社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会、社会福祉法人 日本盲人会連合、社団法人 日本あん摩マッサージ指圧師会、社団法人 東洋療法学校協会、社団法人 全国病院理学療法協会、全国盲学校理療科教員連盟) の出資により平成2年(1990年)に設立されました。
平成4年(1992年)には指定試験機関および指定登録機関として、厚生大臣の指定を受けて国家資格に係る試験事務および登録事務を執り行っております。
その後、平成24年(2012年)には公益法人改革の下、公益財団法人として内閣府より認可を受け、公益財団法人東洋療法研修試験財団として新たなスタートを切ることとなりました。また、令和2年(2020年)には厚生労働省保険局から「施術管理者研修」に係る研修実施機関の登録を受けております。
急速な勢いで進む高齢化社会の中、さまざまな不定愁訴を持つ国民の割合が高まっており、伝統医療として古来親しまれてきた東洋療法の意義が改めて見直されています。東洋療法の効果等に関しては科学的な解明が進み、その結果として、幾つかの疾患においてはWHOもその有効性を認めています。また、昨今においては医療施術のみならず、スポーツ、美容等においても東洋療法の意義と効果が幅広く国民に認知されつつあります。
このように東洋療法の置かれた現状が大きな転換期を迎えるにあたり、当財団は、今後とも関連省庁のご指導の下、関連団体の先生方のご支援・ご協力を頂きながら、国家資格に係る試験・登録事務を確実に実施しつつ、併せて生涯研修・調査研究を進めて東洋療法従事者の資質向上に貢献し、もって国民の健康生活の質向上に努めていきたいと考えます。